知的障害(軽度精神発達遅滞)で障害基礎年金2級を取得、年間約78万円を受給できたケース
相談者
男性(40代/就労支援事業所)
傷病名:知的障害(軽度精神発達遅滞)
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級 (年間約78万円受給)
相談時の相談者様の状況
当センターの所長が勉強会講師を務めさせて頂いた就労移行支援事業所の支援員様よりご相談を頂きました。
ご相談者様は幼少時から人見知りが激しく言葉の遅れが見られました。
発育を心配したお母様が複数の病院に連れて行きましたが「様子を見ましょう」というアドバイスのみで終了していました。
小学校入学後は学習面での遅れも目立つようになり特別支援学級に転籍しました。
定時制高校卒業後は製造業の仕事に就きましたが、ミスの多さや作業効率の悪さから仕事が長続きしませんでした。
転職先の職場の上司に知的障害の可能性を指摘され自治体の障害者センターに相談しました。
検査の結果、軽度知的障害であることが判明し療育手帳を取得しましたが、その後も障害をクローズで仕事を続けました。
ミスの多さや作業効率の悪さが原因で仕事が長続きせず転職を繰り返しました。
40代になると転職先が見つからなくなり就労移行支援事業所への通所を開始しました。
ご両親も高齢となり将来への不安が強くなりました。
障害年金の受給を希望してご相談を頂きました。
相談から請求までのサポート
ご相談者様は知的障害に関しては10年以上病院を受診していませんでした。
また、幼少時に受診した初診の病院のカルテは保管されていませんでした。
しかしながら、既に療育手帳を取得していたため、生年月日が初診日扱いとなり20歳前障害でのお手続きが可能でした。
通院可能な範囲で知的障害の診断書を作成して下さる病院を探すところからお手伝いを始めました。
幸い、就労移行支援事業所の近くに病院が見付かり、支援員様とお母様の同伴により病院を受診して頂くことになりました。
病院受診に際し、療育手帳交付時の知能検査の結果票の写しに加え、面談時に伺った内容(生育歴、お母様から見た日常生活のご様子、支援員様から見た就労上必要な配慮)をまとめた参考資料を代理作成して診察を受けて頂きました。
ご相談者様は非常に優しく家族想いの性格のため、お母様は家庭内での生活に不自由は生じていないと思っていました。
しかしながら、第三者の視点から支援の必要性を認識することができたとおっしゃっていました。
また、「知的障害」でお手続きをする場合、「病歴就労状況等申立書」は生まれてから現在までの生育歴と病歴を全て記載する必要があります。
ご相談者様のように、40年以上の生育歴と病歴を簡潔に書類にまとめるのは難しいというケースも多々あります。
面談時に生育歴や日常生活での困りごとを細かくヒアリングし、「病歴就労状況等申立書」を作成しました。
ご自身やご家族様だけでは必要な書類を揃えることはできないため事務代行を依頼して良かったと喜んで下さいました。
結果
知的障害(軽度精神発達遅滞)で障害基礎年金2級を取得、年間約78万円を受給できました。
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